サンクスラボの子会社である 里海珊瑚プロジェクト株式会社 は、障がい者雇⽤を通じて深刻な環境問題であるサンゴの保全活動に企業が参画できる、ソーシャルグッド型の障がい者雇⽤創出活動 「⾥海珊瑚プロジェクト」 を本格始動いたします。
本プロジェクトには、DXに対する深いノウハウや知見を持つ アクセンチュア株式会社 が社会貢献活動の一環として参画しています。水槽の状態をモニタリングするデジタルサイネージや水槽データ管理アプリケーションなど、最新テクノロジーを活用した 「水槽DX」 により、サンゴの陸上養殖を可能にし、「IT×福祉」を体現する取り組みとなっています。
アクセンチュア株式会社と協業して実施している本プロジェクトは、様々な企業や協力パートナーの賛同を得ながら推進してきました。
本格始動を受け、実際の陸上養殖現場や海中植え付け場所を視察できる 企業向けツアー を、2025年4月25日(金)~26日(土)および5月22日(木)~23日(金)に開催しました。

サンクスラボは、テクノロジーと独創性を駆使したソーシャルビジネス(社会貢献活動)を通じてデジタル社会における障がい者の活躍を支援する企業として、2015年に沖縄で設立されました。
以来、障がい福祉事業・IT関連事業・障がい者雇用創出事業を展開しています。
その中で、地元・沖縄が抱える深刻な環境問題のひとつである サンゴの白化現象 に対し、障がい者雇用創出事業を通じて貢献できないかと考え、アクセンチュア株式会社の協力のもと、2022年に「⾥海珊瑚プロジェクト」を立ち上げました。
現在では、障がい者就労支援や生物多様性保全に関心の高い企業 14社 が参画し、34名の障がい者雇用 を実現しています。
2025年4月22日の アースデー に合わせて、本プロジェクトをより一層推進すべく、サンクスラボの子会社として 「里海珊瑚プロジェクト株式会社」 を新たに設立しました。
今後は、持続可能な社会の実現に向けて、環境保全と障がい者の社会参加を同時に促進する事業モデルを沖縄から全国へ、さらには世界へと発信してまいります。
この度、「⾥海珊瑚プロジェクト」への参画を検討している企業様に向けて理解を深めていただくことを目的に、『陸上サンゴ養殖&海中観察ツアー』 を開催いたしました。

一日目は、サンクスラボ本社付近にある養殖所で、障がい者の方々がサンゴ飼育業務に取り組む様子の視察や苗づくり体験を実施。
夜は懇親会を開き、参加企業間の交流を深めました。
養殖所では約50台の水槽が稼働しており、アクセンチュア株式会社が開発したデジタルツール(水槽モニタリング用サイネージ、水槽データ管理アプリなど)を活用して、障がい者の方々が水質検査やデータ管理などに取り組んでいます。
また、このツアーではサンゴの苗づくり体験も行い、育てられたサンゴは成長後に沖縄の海へ植え付けられます。

二日目は、養殖所で育ったサンゴが実際に植え付けられている海域へシュノーケリングやダイビングで視察を行いました。
白化したサンゴの様子を間近で観察し、海洋生態系におけるサンゴ保全の重要性 を改めて実感する機会となりました。
海水温上昇などによるサンゴの白化現象が深刻化する中、企業・自治体・漁協などが協働し、サンゴを陸上で育てて海に還す 「里海づくり」 を目指すプロジェクトです。
本事業の核となる陸上養殖では、飼育技術を習得した障がいのある方が、アクセンチュア株式会社の 「水槽DX」 によるデジタル管理のもとで安定したサンゴの生育を支えています。
障がいのある方がスキルを身に付け、経済活動に参加しながら自立を目指す環境づくりを進めています。
(取り組み・実績紹介:障がい者とデジタルの活⽤によるサンゴ保全事業⾥海珊瑚プロジェクト)
参加企業様からは、障がい者雇用の課題解決と同時に生物多様性保全へ貢献できる点に魅力を感じた という声を多くいただいています。
2026年7月には、障がい者の法定雇用率が2.5%から2.7%に引き上げられます。
また、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース) による開示の流れが国際的に進んでおり、日本でも自主開示の動きが活発化すると見られます。
このような背景の中で、「⾥海珊瑚プロジェクト」は障がい者によるサンゴ保全を通じて生物多様性に貢献する取り組みです。
今後は、環境保全に関心のある企業のさらなる参画を目指すとともに、一般の方々にも活動を広く知っていただくための発信を積極的に進めてまいります。